2015年8月10日月曜日

【ヒロシマの孫たち、ご来場、ありがとうございました】


「ヒロシマの孫たち」、土曜日千秋楽を迎えました。
ご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました。
いつも子どもコミュニティネットひろしまさんにはとてもお世話になっているので、こういうちょっと規模の大きい公演時には、受付制作全般を担わせてもらっています。
普段身に着けたスキルを、お世話になっている人たちの為に役立たせられることは、嬉しい事です。

原爆を知らない世代が圧倒的に増えた現在、2000年を超えて生まれた子どもたちを中心に原爆劇を創るというのは、個人的にも色々考えました。
子どもコミュニティさんも、様々なご苦労があったと思います。
ただ、彼らの演技というか創作というのは、大人が子どもの役をやる原爆劇とも、高校演劇がコンクールに出す原爆劇とも違うものでした。
うまく言葉にはできませんが。
実際あのとき、このくらいの年齢の子どもたちが原爆孤児となり、街にあふれ、命を落としたりしたのだということを、史実で知っていても、それを演じる同年代の子どもたちを観るとぐっと胸が痛くなりました。

それは原爆に限ったことではありません。
内戦にしてもテロにしても空爆にしても、大人の勝手な都合と自分たちは戦場に赴かない政治家とやらたちの判断が、結果として何が起こったかわからないままの子どもたちの命を奪うことは絶対に、絶対にあってはならないことです。
経済であれ宗教であれどんな理由づけも無意味。そこに正義は断じて存在しないと、改めて強く強く思いました。
人を守る兵器なんて存在しない。
人を守るのは人だけです。
感動することが優しさを産みだします。
演劇では燃える炎を消すことも流れる血を止めることはできないけれど、焼き尽くされる前に、血が流れる前に、それを起こさない子どもたちを育てていくことは、演劇を通してできることかもしれない。
そんな希望をもった公演制作でした。

ありがとうございました。