2021年11月8日月曜日

【公演】戯曲リーディングフェスティバル2021in広島『贋作マクベス』終演しました。

 昨日、ゲバントホールでの1回のみの公演を終えました。




リーディングの公演の運営は実は初めてです。

リーディングというのは大雑把に言うと「俳優が台本をもってシンプルなしつらえで上演する」というスタイルのものですが、どうしても「本公演」には至れない難しさがあると思っているからです。

リーディングのよさは、確かにある。しかしそれをちゃんとお客様からお金と時間を頂いて「公演」とするには、相当な演出のスキルというか、センスが必要だと思うからです。「これなら目をつぶっていても別にいいよな」「読んでいる役者をみるより自分で台本読みながら聞いていればいいな」では、役者がわざわざお客様の前に立って上演する必要がない。それでは本末転倒だからです。実際わたし自身がそういうリーディング公演に遭遇する事の方が多いという経験があるから、積極的になってこれませんでした、

リーディングの醍醐味は「戯曲を聞かせる」ことだけれど、同じ空間に居る以上「観る」ということの面白さ、視覚がさらに聞こえる本の世界を拡張する相乗効果があって欲しい。中々そのしちめんどくささ(苦笑)に向き合う暇もなく、様々な事業に追われているため、今回劇作家協会の本部から来たこの「リーディング企画」の話がなければ着手することはなかったかもしれません。

結果、本当にやってよかったと思っています。

演出の亀尾さんは、とても柔和な方ですが、やはり演出家としての技量は抜きんでていて、決して手を抜かない諦めない。自分を大きく見せる事もなく、しかし決めるとこはバシッと決め、実直に作品と向き合い、役者に寄り添い、すばらしい稽古場を創ってくださったと思っています。今回の公演に亀尾さんの演出ブッキングはマストだと推した勘は間違っていなかったと思えます。

また、直前に劇作家協会の丸尾さんが斡旋してくださった、「贋作マクベス」の作者、柿喰う客の中屋敷法仁さんとのオンライン対談も、とてもよかったです。「ああ、絶対にいい公演にしなければ」とひしひしと感じさせられました。youtubeでご覧いただけるので、ぜひとも。

《オンライン対談 中屋敷法仁(作)✕亀尾佳宏(演出)》戯曲リーディング2021in広島 日本劇作家協会中国支部プロデュース『贋作マクベス』

https://youtu.be/XsBY3oLg0fs


初めて利用する広島の民間ホール、ゲバントホールさんにも大変お世話になりました。テクニカルスタッフには初めての事も多く、おおいに苦労をかけました。それでもちゃんと最後までコミュニケーションをとりながら一緒に創れたことがやはりうれしいです。わたしの現場はとても小さくたいしたお金にもなりません。小手先でやってしまおうと思えば大抵のテクニカルスタッフならこなせるようなことかもしれません。ただ、キャストにもスタッフにも、たいしてお金にもならない上に色々オーダーやらこだわりやら、大変だけど数ある現場のただの一つではなかったな、あーでもないこーでもないと一緒に苦労するのも演劇の現場の愉しさだな、岩﨑きえの現場入れて良かったな、と思ってもらえる仕事をしたい。ということを制作者としての目標としています。本当に「どうだった?」と聞くことはできないけれど、そう思ってもらいたいと願いながら、これからもこの仕事を続けていくのだと思います。

正直、たった1回のリーディング公演には見合わないほどの労力とお金がかかりました。しかし、久しぶりに緊急事態宣言でもなんでもない状況で公演を開催し、お客様からとても面白かった、生で観れてよかった、というお言葉を聞くことができることが、なによりの喜びでした。

ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。

劇作家協会の本部から、劇作家・演出家・俳優の丸尾聡さんがご来場くださり、アフタートークに出演してくださいました。
左から、劇作家協会中国支部長・藤井友紀氏、今回の公演の演出家亀尾佳宏氏、トークゲストの丸尾聡氏、司会のわたしです。










20歳になった出演俳優・井田真裕と一緒にお誕生日のお祝いいただきました
歳の差23歳・・・もはや親子です。申し訳ない(苦笑)

【戯曲リーディングフェスティバル2021 〜街を元気に 演劇を元気に in広島】

『贋作マクベス』

作:中屋敷法仁(柿喰う客)

演出:亀尾佳宏(劇団一級河川)

【日時】

2021年11月7日(日)15:00開演

【会場】

ゲバントホール(広島県広島市中区本川町2-1-13 和光パレス21 5F)

【料金】

一般 1,500円(当日2,000円)

高校生以下 500円(当日 1,000円)

【出演】

井田真裕、尾山咲乃(グンジョーブタイ)、小林冴季子(グンジョーブタイ、舞台芸術制作室無色透明)、長澤拓真(グンジョーブタイ、舞台芸術制作室無色透明)、春風日和子(Unit Jun-Na)、松陰未羽(グンジョーブタイ)

【コメント】

中屋敷法仁氏が高校時代に書き下ろした『贋作マクベス』は、シェークスピア『マクベス』で大会に挑む、とある高校演劇部の青春劇です。

この作品を新型コロナによる制約の中で、演劇の自由さや表現することの楽しさ、喜び、そして豊かさを「大人たちが真剣に楽しんで創る高校演劇」を通じて、多くの方々にお伝えできればと思っております。

【スタッフ】

照明:村上哲也(株式会社フルライトユニオンコーポレーション)

音響:深川優樹(株式会社サウンドカンパニー)

舞台監督:岩﨑きえ

制作:一般社団法人舞台芸術制作室無色透明

当日受付スタッフ:石橋摩季、川村祥太

広島運営委員:藤井友紀、岩﨑きえ、武田宜裕、山田めい、はまの省蔵

【主催】一般社団法人日本劇作家協会

【お問い合わせ】

日本劇作家協会 中国支部


2021年8月12日木曜日

【事業】イノベーティブ公演明日小屋入り

 






来週公演のチケットが中々動かず、不安と不安と不安で眠れない日々が続く。

この世界が、一生懸命がんばっていいものを創ればお客様が来てくれる、という甘い世界じゃない事はわかっているけれど、最近12、3年前、鈴木忠志さんにさせてもらったインタビューを自分で読み返す機会があって「演劇が日の目を見ない理由は、歴史のどこかで信用を失くしてしまったからだろう」という一言が12、3年越しに刺さった。

我々が行う創作は、原価率が高いどころか毎度毎度完全に原価割れを起こしている。経営者としては完全に失格である。

しかし演劇を観る事が一般に浸透していない文化と地域で、なるべく多くの人に、気軽に来ていただきたいので、こちらの都合で予算を回収するためだけに、チケット料金を例えば気軽に参加できる飲み会参加費以上とかに安易に上げる事ができない。(回収しようと思ったらチケット代7,000円にしても人件費に回るか回らないか。そもそもの客席数も少ないので)

一方で知人の中には「安い演劇の公演は(危ないから)観に行かない」という方もいる。

そのご意見もごもっともだと思う。安かろう悪かろうで実際そういう公演に一度でも遭遇したら、安いからまあいいか、とは中々思えない。何故なら演劇を観るのには時間も労力もかかるから。

少しでも演劇への信用を取り戻したくて10年間、その時できる限りの良い作品、時間もお金も無駄にしたとは思われないものを必死で提供してきた。と思う。中には好みじゃないと思われるものもあったかもしれないけれど、二度と演劇なんかゴメンだという想いをさせるような適当にご都合主義で創られたものはないはずだ。とはいえ中々想いは結実しないものという事を毎度毎度思い知る。何をどうすれば演劇を観に行ってみようかなという心に届くのか、友だちや知り合いが出る公演だからという理由以外で演劇を観る人が増えてくれるのか、10年経ってもまだ苦しんでいる。演者もスタッフも、必死でいいものを作ろうとしてくれているのを知っている分、もしかしたらその結果がガラガラの観客席になるのかと想像するだけでつらい。やめたくなる。なんで率先してこの苦境を味わう制作なんかやってしまっているんだろうと思う。

でも仕方ない。わたしは演劇に関しては制作しか才能が無かったから。劇作も演出も俳優も美術も照明も音響もできない。それでも演劇を続けたかったからこの道を選んだのだから。

芸能人も出ないし有名な音楽も流れない。派手なパフォーマンスも勝敗の面白さもない。心が動いた1人1人に足を運んでもらうことでしか成立しない興行は重く苦しいけれど、素晴らしいメンバーと共に、真っ当に、時間もお金もかけて誠意を持って創れている演劇という自信があるから最後まで諦めないぞ。

ただ、来場を予定くださっているお客様へ

コロナの感染拡大、帰省自粛、そして週末の大雨予報。多々ご心配ご不安があると思います。

どうぞ、ご無理なさらないでください。

我々は決して「コロナなんて吹っ飛ばせ!」とか「喧嘩上等!コロナに負けるな!」などという心づもりで公演を行うわけではありません。

今出来ることを、出来る範囲で、細心の注意の元心を込めて行いたいという思いでの公演です。

明日小屋入りするスタッフ、キャストは全員ワクチン接種済みもしくは抗原検査を行なって公演に臨みます(役者は稽古前にも検査を行っています)

それでも100%安全です、と申し上げられるわけではありません。少しでもご心配がある場合、いつでもキャンセルのご連絡をくださいね。

お車でお越しのお客様、ホールと、ホールの隣にある駐車場がご利用頂けます。

2021年8月6日金曜日

8月6日、広島の朝


 雲ひとつない、抜けるような青空

この日の広島の快晴はいつも、胸がぎゅっとなる。

おはようございます。

いってきます。

2021年8月4日水曜日

【事業】来週、Innovative Incubation of Regional Arts~三重・広島~2021、広島公演です。

【 Innovative Incubation of Regional Arts~三重・広島~2021、広島公演】


(三重公演舞台写真撮影:松原豊)

●上演作品

「キラル」

作/泉晟<グンジョーブタイ> 演出/鳴海康平<第七劇場>

「抄訳 漂泊の家」原作/柳沼昭徳<烏丸ストロークロック> 構成・演出/鳴海康平<第七劇場>

●日時

8月14日(土)19:00

8月15日(日)13:00、18:00

幕間に20分程度のポストパフォーマンストークを予定しています。

●出演

木母千尋、小菅紘史<以上、第七劇場>、長澤拓真、小林冴季子<以上、舞台芸術制作室無色透明・グンジョーブタイ>

●場所/東広島市市民文化センター

広島県東広島市西条西本町28-6 サンスクエア東広島

●チケット

一般 2,500円(当日3,000円) ペア割4,000円(前売のみ) 

25歳以下2,000円(当日2,500円) 18歳以下 1,000円

★ご予約フォームはこちらをクリック

●スタッフ

美術:鳴海康平

照明/穴田はるき<㈱フルライトユニオンコーポレーション>

照明指導/村上哲也<㈱フルライトユニオンコーポレーション>

音響/佐々木恭平<㈱サウンドカンパニー>

総合監修/岩﨑きえ<舞台芸術制作室無色透明>

●助成

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

広島の新進劇作家&新進俳優が、現在、日本国内外で高い評価・公演キャリアを持つ演出家・俳優・劇作家との競演にチャレンジしました。

また、テクニカルスタッフも今回20代~30代の若手を起用しました。あまり演劇の現場の経験がないなか、演者だけでなく広島にもっと演劇のスペシャリストを増やしていきたいという想いから、鳴海さんのご協力を経て実現しました。

文字通り一丸となって創った作品です。

色々ぎゅっと詰まった見応えのある短編2本立てとなっています。どうかお見逃しなく!

2021年8月3日火曜日

【声の出演】明日放送のテレビ新広島の原爆特番『被爆地にたつ孤児収容所~2千人の父、上栗頼登~』

ここからっ!PRESS『被爆地にたつ孤児収容所~2千人の父、上栗頼登~』|テレビ新広島

8月6日(金) 午前9時50分~10時45分

《再放送》 8月7日(土)午前3時30分~4時25分

原爆投下のわずか2か月後の焦土の広島で、孤児収容所「広島新生学園」を自費で開設した26歳の青年・上栗頼登(かみくり よりと)さんのドキュメンタリー番組です。

手記を基に製作されたVTRの中で上栗さんをグンジョーブタイの深海哲哉さん、上栗さんと同じ施設で働いた教師の方たちを劇団メガジョッキの竹野弘識さん、無色透明の岩﨑きえがアテレコさせてもらいました。

原爆孤児に関する事は、わたしも長年証言活動を聞く中で、心が揺さぶられるものが多く、今思い出しても涙が出そうになる体験談がたくさんあります。しかし、原爆孤児に関する資料は本当に少なく、その真相は被爆地であっても殆ど知られていませんので、他地域の方は更にご存知ないと思います。

TSSの深井小百合ディレクターの「いま伝えなければこのまま埋もれてしまう歴史」という熱意がこもった番組となっています。

わたし自身も同じことを心底感じており、演劇にできる仕事を模索し続けています。

明日以降、全国各地のネット局でも放送されますので、どうぞご覧いただけたらと思います。

北海道文化放送  8/12(木) 26:15~27:10

岩手めんこいテレビ  8/13(金) 26:30~27:25

仙台放送 8/8(日)予定 26:30~27:25

秋田テレビ  8/10(火) 26:25~27:20

さくらんぼテレビ  8/10(火) 24:25~25:20

福島テレビ  8/9(月) 25:40~26:35

フジテレビ CX 8/18(水) 26:50~27:45

新潟総合テレビ  8/9(月) 26:10~27:05

長野放送  8/6(金) 25:55~26:50

東海テレビ  8/15(日) 25:45~26:40

テレビ静岡  8/8(日) 26:00~26:55

富山テレビ  8/7(土) 25:25~26:20

石川テレビ  8/11(水) 25:32~26:26

福井テレビ  8/6(金) 14:50~15:50

関西テレビ  8/10(火) 4:28~5:25

山陰中央テレビ 8/26(木) 25:40~26:35

岡山放送  8/8(日) 25:30~26:30

テレビ新広島  8/6(金) 9:50~10:45

テレビ愛媛 8/9(月) 25:25~26:20

高知さんさんテレビ  8/15(日) 25:25~26:20

テレビ西日本  8/10(火) 25:55~26:50

サガテレビ  8/14(土) 13:00~14:00

テレビ長崎  8/15(日) 25:30~26:25

テレビ熊本  8/8(日) 26:00~26:55

テレビ大分  8/24(火) 25:04~25:59

テレビ宮崎 8/12(木) 25:54~26:49

鹿児島テレビ  9/1(水) 26:05~27:00

沖縄テレビ  8/12(木) 25:30~26:25

2021年7月17日土曜日

【国文祭】「まちとひとの演劇サミット」パネリストとして出演します

 


九州にやってきました。

鹿児島中央から都城までの長い電車移動の間を利用しております。

なんだかんだと忙しく過ごさせていただいております。

まだまだ先、と思っていたこのイベントが今日になってしまっているくらい。

このような錚々たる顔ぶれの中にお呼びいただけることに、恐縮と責任を感じています。

おきらく劇場ピロシマの活動については、前回のプレイベントにも結構お話をしっかりさせて頂いたのですが、この活動が表現活動の延長線上にあることは、中々現場にいないと実感はできないんじゃないかと思います。

わたしは制作者なので、やはり糸口、窓口をしっかりと繋いでいくことを、誠意を持って行っていこうと思っています。

今夜の「わたしの人生の物語、つづく。三股町編」も観劇させて頂く予定です。

下記公式HPより

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7月18日[日]

「まちとひとの演劇」サミット

「演劇」を手がかりに「まち」と「ひと」の出会いを考え、実践している全国各地の様々な取り組みを紹介するとともに、実践者たちの対話を通して、これからの「まちとひとの演劇」の可能性を探る。

■日時/2021年7月18日[日] 15:00~

■料金/無料  ※要予約

■出演/

松本恵美子(劇団ごきげんよう・微魔女企画)

萩原宏紀(いわき芸術文化交流館アリオス  演劇・ダンス事業グループチーフ)

平田オリザ(青年団・江原河畔劇場総監督)

中貝宗治(前・兵庫県豊岡市長)

松浦茂之(三重県文化会館 副館長兼事業課長)

岩﨑きえ(舞台芸術制作室無色透明)

鄭慶一(元・枝光本町商店街アイアンシアタープロデューサー)

前田晶子(劇団ゼロQ)

当山彰一(劇艶おとな団・アトリエ銘苅ベース代表)

永山智行(劇団こふく劇場)

■お問い合わせ・ご予約

三股町立文化会館まで Tel 0986-51-3462

ホームページ

2021年6月10日木曜日

【舞台芸術制作室 無色透明 メンバー】

 ずっと撮らなきゃな、と思ってた写真を事務所近所の公園である日撮影。

とはいえ、ここに写ってないメンバーがあと2人いるので、近日中に取り直しです。

制作事務所なんて地味な組織に、よくこんなに人が集まったなあとおもいます。

立ち上げ当初の2010年には想像もしてませんでした。

喜ばしい気持ちとともに、彼らに残して行く仕事をしていかなければと、責任感を感じます。

山田 めい

藤井 友紀

坂田 光平

東 圭香

長澤 拓真

小林 冴季子




わたしの写真は藤井さんと坂田くんが撮ってくれました


2021年5月10日月曜日

【Youtube】国文祭・芸文祭みやざき2020プレイベント「ゆかいな劇場のつくり方」公開

 全国の持ち回りで行われております国文祭。

宮崎県では初めての開催でありながら奇しくもコロナ禍に見舞われ、2020年での開催が叶わず、それでも「中止」とはせず延期などの調整を繰り返されながら粘り強く遂行されている宮崎県の方々には本当に頭が下がる思いです。

そんな中、プレイベントに広島から参加させて頂きました。

本プログラムは7月3日から10月17日に開催されますのでお近くの方はぜひお運びください。

第35回国民文化祭・みやざき2020

第20回全国障害者芸術・文化祭みやざき大会


わたし達の団体「おきらく劇場ピロシマ」と、宮崎の団体「みやざき◎まあるい劇場」が上演した短編作品のダイジェスト版と、トークイベント「ゆかいな劇場のつくり方」の模様が、公式youtubeチャンネルで公開されております。

正直、自分が映り過ぎていてざわついてしまい、しかも本番直後で衣装のままの為わたしだけお皿が乗っていておかしみしかないので、自分では恥ずかしくて直視で視聴できないんですが(涙)トークはお客様の笑いなどにも助けられて、真面目にほんわかした内容ですので、お時間があるときにご覧いただけましたら幸いです。

旅は大変でしたが、実り多いものとなりました。

なにより宮崎のお客様に喜んでいただけたことがかけがえのない私たちの財産です。

まだまだ新型コロナウイルスの暗影に舞台業界は揺れています。

ひと時ひと時を大切に、支え合い助け合い続けていく事をあきらめないように参ります。








まあるい◎劇場の上演会場で敬愛する吉野先生と再会!
作品も観て頂けて嬉しかったです。
ありがとうございました!


2021年2月19日金曜日

【制作日誌】ウタとナンタの人助け2021、稽古。

 昨日、夕方からのグループ稽古に参加してきました。

稽古の様子はこちらをどうぞ

「おきらく劇場ピロシマ」





会社から、車で向かう途中、とにかくくたびれているのがわかるわけです。

うーむ、こんなモチベーションで稽古場なんか行っていいのか?の自問自答運転。

わたしは、医療従事者でも福祉従事者でもなく、イベント会社勤務でも飲食店経営でもありません。コロナ禍で、収入や勤務に多くストレスを抱えたり、日々感染の恐怖と闘っている方々に比べたら、かなり恵まれていると思います。

もちろん、団体としては公演の中止を余儀なくされたり、色々オンラインになったりと、渦中にいないわけではないですが、個人的にはコロナ災禍からは遠いところにいる人間だと思います。

そんなわたしでも、やはりくたびれているし、鬱っぽくなっていることに、こういう時気づかされます。

しかし、現場に行ってメンバーと一緒に、ストレッチをしたり、発声練習で大きな声を出したりすると、不思議と気持ちもニュートラルになり、お芝居をするぞ、ってモチベーションを取り戻すことが出来ました。そして「こういうことが健全なライフサイクルには必要なんだわ」と思いました。

色々わかってるようで理解しているようで、のわたしですらこの有様です。


コロナ自粛のマナーを守りながら、アクターズラボやお能の稽古、ワークショップなどずっと演劇はやってきました。

「自粛します」と止めてしまう事は、本当に簡単だったと思います。

我々はこれでご飯を食べているわけではないから、生活困る事もない(むしろお金貯まるんじゃないかね)たぶん長であるわたしが提案すれば反対も起こらない。言ってしまえばサバティカルチャンスだったかもしれません。

でも、なんか悔しかったのです。

わたしは個人的に「コロナに負けない」とかは言ったりはしません。そういう事は、もっとコロナ禍で生活や仕事や安全が脅かされる人たちのための意気込みだと思います。わたしみたいな安穏フィールドの人間が安易に口にはできない。

勝つとか負けるとかの相手はコロナじゃなくてたぶん自分だと思っていたからです。

吹けば飛ぶような市民権しかもってない広島での演劇を、右に倣えでコロナだから休みますって言ってしまうことが、なんだか怖かったし、悔しかったような気がします。

元々亀なんだから、人が休んでるときに進まないといけないんじゃないか、と。

しかし、稽古をしていますとか、おおっぴらに言っちゃいけないんじゃないかって気になって、言えない日々でした。そういうのが、無意識に蓄積して鬱屈としているんでしょうね。


昨夜、NHKのアナザーストーリーズで、劇団唐組の唐十郎さんのお話を見ました。

「越境する紅テント〜唐十郎の大冒険〜」

紅テント、公演してるんですよね・・・。新宿花園神社にテント張って・・しかもお客さんめっちゃ入ってる・・・。

あー、情けない。なんて脆弱なんだろうわたしは。と思いながら。ざわざわさせられながらみてました。


ワクチンの接種が始まり、やっとこの災禍に光がみえてきました。

くたびれている事に変わりはないんですが、4月の宮崎公演に向けてがんばります。

【ウタとナンタの人助け2021参加企画】

国文祭・芸文祭みやざき2020 さきがけプログラム

芸文祭シンポジウム・三県演劇「ゆかいな劇場のつくり方」(4月3日~4日へ延期調整中)




2021年2月16日火曜日

【2020年事業まとめ】

2月も終盤ですが・・・・・・・・

何故今更次郎ですが、自分で後々確認するためにも、まとめときたいのです・・・

(でもややこしいので次回から年度まとめにします)

ひたすらコロナに振り回された1年でした。

でも、ずっと事業を続けてこれたのは、多くの人の支えがあったからだと思います。

ありがとうございます。

(画像は今年の年賀状でお客様にお送りしたものです)

いきなりメンバーが増えましたがひきつづきがんばります。

【1月】

「ウタとナンタのさかのぼり」(令和元年度障害者による文化芸術活動推進事業)稽古

ピロシマ演劇クラブ(令和元年度障害者による文化芸術活動推進事業)

K.D.Sダンススクール公演@アステールプラザ大ホール(岩﨑)

NHK WS(坂田・岩﨑)

【2月】

「ウタとナンタのさかのぼり」(令和元年度障害者による文化芸術活動推進事業)本番→新型コロナウイルスの感染拡大の為中止

ピロシマ演劇クラブ(令和元年度障害者による文化芸術活動推進事業)

NHK WS(坂田・岩﨑)

【3月】

 烏丸ストロークロック「まほろばの景」広島公演→中止させられる

「新平和」NY公演延期決定

令和元年度諸々事業報告書(岩﨑)

NHK WS(坂田・岩﨑)

【4月】

広島アクターズラボ育成科2年目スタート

令和2年度芸術文化振興基金採択決定

NHK WS(坂田・岩﨑)

坂田、烏丸ストロークロックに研究生として入団

【5月】

NHK WS(坂田・岩﨑)

【6月】

令和2年度障害者による文化芸術活動推進事業採択(文化庁)

ピロシマ演劇クラブスタート(令和2年度障害者による文化芸術活動推進事業)

グンジョーブタイ佃典彦ワークショップ(岩﨑)

NHK WS(坂田・岩﨑)

【7月】

せんだい戯曲賞選考(岩﨑)

広島アクターズラボ育成科研修発表会

「広場をつくろうワークショップ①」@広島市東区地域福祉センター(講師:永山智行)

ピロシマ演劇クラブ②

NHK WS(坂田・岩﨑)

東圭香、長澤拓真、無色透明に加入

【8月】 

地域新進演劇人育成事業 クリエイティブ・レジデンス2020稽古スタート(藤井・東)

「広場をつくろうワークショップ②」@アステールプラザ(講師:永山智行)

ピロシマ演劇クラブ③

世界劇団観劇@松山(岩﨑・東・長澤)

NHK WS(坂田・岩﨑)

【9月】

地域新進演劇人育成事業 クリエイティブ・レジデンス2020「かのじょは、夏」合宿稽古(東)

FMシアター「歌え、この街の空に」出演(坂田)

グンジョーブタイ「ニンゲン畜生奇譚」稽古開始(長澤・岩﨑)

烏丸ストロークロック「祝・祝日」稽古開始(坂田)

ピロシマ演劇クラブ④

NHK WS(坂田・岩﨑)

カットハウスイワサキ開店

【10月】

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館3面シアター企画委託、撮影参加、衣装提供(岩﨑・坂田・東・長澤)

せんだい戯曲賞最終選考(岩﨑)

ピロシマ演劇クラブ⑤

NHK WS(坂田・岩﨑)

【11月】

令和3年度芸術文化振興基金助成金申請(岩﨑)

地域新進演劇人育成事業 クリエイティブ・レジデンス2020「かのじょは、夏」滞在稽古・三重公演・広島公演(東・岩﨑・藤井)

グンジョーブタイ「ニンゲン畜生奇譚」本番@アステールプラザ(長澤・岩﨑)

NHK WS(坂田)

小林冴季子、無色透明加入

 【12月】

烏丸ストロークロック「祝・祝日」京都公演(坂田)

第8回中国ブロック劇王決定戦@広島市青少年センター→新型コロナウイルス感染拡大のため、市の公共施設が一斉休館により中止(藤井、岩﨑)

K.D.Sダンススクール公演@アステールプラザ大ホール→新型コロナウイルス感染拡大のため、市の公共施設が一斉休館により中止(岩﨑)