昨日、夕方からのグループ稽古に参加してきました。
稽古の様子はこちらをどうぞ
会社から、車で向かう途中、とにかくくたびれているのがわかるわけです。
うーむ、こんなモチベーションで稽古場なんか行っていいのか?の自問自答運転。
わたしは、医療従事者でも福祉従事者でもなく、イベント会社勤務でも飲食店経営でもありません。コロナ禍で、収入や勤務に多くストレスを抱えたり、日々感染の恐怖と闘っている方々に比べたら、かなり恵まれていると思います。
もちろん、団体としては公演の中止を余儀なくされたり、色々オンラインになったりと、渦中にいないわけではないですが、個人的にはコロナ災禍からは遠いところにいる人間だと思います。
そんなわたしでも、やはりくたびれているし、鬱っぽくなっていることに、こういう時気づかされます。
しかし、現場に行ってメンバーと一緒に、ストレッチをしたり、発声練習で大きな声を出したりすると、不思議と気持ちもニュートラルになり、お芝居をするぞ、ってモチベーションを取り戻すことが出来ました。そして「こういうことが健全なライフサイクルには必要なんだわ」と思いました。
色々わかってるようで理解しているようで、のわたしですらこの有様です。
コロナ自粛のマナーを守りながら、アクターズラボやお能の稽古、ワークショップなどずっと演劇はやってきました。
「自粛します」と止めてしまう事は、本当に簡単だったと思います。
我々はこれでご飯を食べているわけではないから、生活困る事もない(むしろお金貯まるんじゃないかね)たぶん長であるわたしが提案すれば反対も起こらない。言ってしまえばサバティカルチャンスだったかもしれません。
でも、なんか悔しかったのです。
わたしは個人的に「コロナに負けない」とかは言ったりはしません。そういう事は、もっとコロナ禍で生活や仕事や安全が脅かされる人たちのための意気込みだと思います。わたしみたいな安穏フィールドの人間が安易に口にはできない。
勝つとか負けるとかの相手はコロナじゃなくてたぶん自分だと思っていたからです。
吹けば飛ぶような市民権しかもってない広島での演劇を、右に倣えでコロナだから休みますって言ってしまうことが、なんだか怖かったし、悔しかったような気がします。
元々亀なんだから、人が休んでるときに進まないといけないんじゃないか、と。
しかし、稽古をしていますとか、おおっぴらに言っちゃいけないんじゃないかって気になって、言えない日々でした。そういうのが、無意識に蓄積して鬱屈としているんでしょうね。
昨夜、NHKのアナザーストーリーズで、劇団唐組の唐十郎さんのお話を見ました。
紅テント、公演してるんですよね・・・。新宿花園神社にテント張って・・しかもお客さんめっちゃ入ってる・・・。
あー、情けない。なんて脆弱なんだろうわたしは。と思いながら。ざわざわさせられながらみてました。
ワクチンの接種が始まり、やっとこの災禍に光がみえてきました。
くたびれている事に変わりはないんですが、4月の宮崎公演に向けてがんばります。
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芸文祭シンポジウム・三県演劇「ゆかいな劇場のつくり方」(4月3日~4日へ延期調整中)